10位 キスからはじめるエゴイズム (皐月)
最初はお互いに金目的だったりテスターが嫌だから代わりにというある意味利害関係の一致みたいな関係だったが、様々な経験を経て互いに惹かれっていく正に王道的な恋愛。
ヒロインのエゴも創と触れ合っていくにつれてどんどんデレて様々な表情を見せてくれる。ゴローと触れ合っているエゴは本当に可愛い。
9位 アマナツ(あざらしそふと)
仲間達と騒がしくも愉快な毎日を過ごし、個別ではヒロイン達とイチャイチャする。
学生時代の青春を詰め込んだ一作となっており、プレイしていて正直羨ましいとも思ったりもした。まるで忘れていた子供の頃の夏を思い出したような気がする。
どのヒロインもそれぞれいい味を出しており、特にこがねが明るいわんこ属性が強くて好き。
8位 蒼の彼方のフォーリズムEXTRA2(sprite)
追いかけるものから追われるものへ、優勝者として立場が変わったみさきが多くのプレッシャーやFCを続ける意味を模索しながら試合に挑んでいくストーリー。中盤以降のみさきが晶也と共に模索しながら這い上がっていく展開は正に熱い。みさきが自分なりの答えを見つけ、多くの挑戦者を真正面から受け止める覚悟を持つシーンは一皮むけた瞬間で良いなと思う。
迫力ある試合も相まって、ああ、あおかなが帰ってきたなと強く感じた。
7位 AMBITIOUS MISSION(SAGA PLANETS)
日常においてパロやうんちく、ネットスラングなどが多くさらにリアルで起きた事柄(オリンピックやコロナウイルス等)に合わせた話題もちらほら出てくるなど良くも悪くもライター色が強い今作。
どのエンディングもスッキリ終わっており、グランド√であるあてな√に関しても、まだまだ怪盗は終わらないという「to be continued」みたいな感じで色々この先が想像できる終わりになっているのが個人的に好き。
キャラクターもクセが強いが昨今の出来事にたいする考えがキャラクターを通して語られるところは少々邪魔だった。
6位 エナトス・レディ ―英雄の記録と少女の記憶―(クレイジー二厘)
メインキャラとの様々なチャットや謎解き要素に戦闘、ストーリーと王道的RPG要素を詰め込まれており、同人RPGは凄いなと思わせた一作。
記憶を失う前はワガママ言い放題なエーナがかつて勇者だった時の記憶を取り戻し、仲間達と共に一度は自らのエゴで一度は諦めた世界のためにもう一度戦うという王道に沿っており、ダンジョンに潜ったりボスを倒したりと昔のRPGを見ているかのように感じられた。ボスに応じてスキル構成やランダムに手に入る武器の工夫等ごり押しでは先に進めない戦闘バランスはプレイしててとても楽しめた。
5位 サメと生きる七日間(CUBE)
てっきりB級サメ映画のマニアックなエロゲだと思っていたのに、実際はタイムリープ&ループ&侵略者である野蛸による絶望的状況という完全に予想外な内容。
その一方でひたすら鬱展開な船堀お姉さん√の後のグランド√は殆ど苦戦せずに作戦が上手くいき、最後は爆発四散とB級らしい要素も兼ねそろえている。
主人公の恭平も辛い状況でも立ち上がり、戦い続ける姿は正に主人公。最後にチェーンソーを持ち込んで勢いで戦うところで変な笑いが出た。
4位 フタマタ恋愛(ASa Project)
大学生らしい軽いノリで展開するラブコメディ。
遊びまくり飲みまくり下ネタ連発しまくりと普段あまり見ないような展開が斬新で面白かった。
主人公・凪青が明確に二股をしているのに極端なシリアスにならずここまでギャグで持って行けたのも、今作のぬるい雰囲気が大きな所だろう。
ヒロイン全員が魅力的で特に煌は好みど真ん中ストレートで、ずっと酔わせてたこ焼きで餌付けしてあげたいほどの可愛さだった。ギャグ重視のキャラゲーとしては非常に良く出来た良作。
3位 クリミナルボーダー 1st offence(Purple software)
物語の入りとしては満点を上げたいほど素晴らしい出来。
最初こそただただ流されるまま動いていた樹だったが、ひなをきっかけに自分の居場所ができ、そして今度は自分らをハメたヤクザ達と真正面から戦うために樹自ら裏世界の王になると決意と学生vsヤクザという熱い構図。
ヒロインのひなはいつもニコニコしているほんわか天然系…かと思ってたけど曲がったことがあると声色が一気に変わるほど本気でキレたりとそのギャップがまた良い。また、兄の辰也も最初こそ言葉短めで怖い雰囲気だけど認めた相手はとことん許す所本当に好き。
早く続きを!
2位 ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-(きゃべつそふと)
はい、今回も気づきませんでした。
細かい所で伏線を置き、一枚のCGで世界観を一撃でひっくり返され歯車がかみ合う瞬間は本当に爽快だった。しかも今回は二重仕掛け。セシリアの最期の願いのために戦い続けた、ギメルが本当に好き。
また、強大すぎる敵、あらゆる困難や絶望、時には主要キャラの死亡や裏切り等とにかく主人公サイドに不利な状況をこれでもかとぶつけてくるが、ペガサス組の面々が文字通り力を合わせ乗り越えていく熱さもあるなど、種族を越えた友情も一つのテーマとなっている。
状況が一転二転する展開のせいで寝る間を惜しんでプレイした良作。
1位 ヘンタイ・プリズン(Qruppo)
やりたい放題な変態パロディギャグにブラックジョークは相変わらず。
ハチャメチャなヒロイン達やサブキャラモブキャラの斜め上すぎるやり取りも去ることながら、シリアスな所は徹底的に暗くするスタンスは正に舞台がプリズンならでは。どの√でも一度は敗北して絶望するが、その後這い上がって勝利する展開はまさに底辺に落ちた囚人ならではという感じがした。
どの√も盛り上がりが凄まじく、またパロディギャグも徹底的に行う等面白い所満載。特にグランド√の終盤は看守囚人モブを巻き込み、最後の最後で前作のキャラを登場させる大脱獄は最高なエンターテイメントで素晴らしい。
Qruppoだからこそ作れる傑作。
総評
去年より若干良くなった今年の商業エロゲ。
とは言っても一部もメーカーが強いだけで実際はそこまで状況は変わっていなかったり。
その一方で同人ゲーは相変わらず強い。今後も勢力を伸ばしていくだろう。
ロープライスのエロゲもさらに増え、1作で完成されたシナリオ重視のエロゲも増えてきている。今後もエロゲの低価格は進んでいくのかもしれない。その一方でフルプライスのシナリオゲーはかなり減ってきており、キャラゲー中心のいわゆる萌えゲーが増えてきている気がする。
さて、今年の重大なニュースといえば老舗のエロゲメーカー・戯画の解散宣言だろう。数々の名作を生み出してきたエロゲメーカーも潰れる世の中であり、他のメーカーも突然解散と言ってもおかしくない環境になってきた。新しく登場したエロゲメーカーもあるが、2作3作出してくれるどうか…。
エロゲ業界の衰退も影響しているとは思うが、同人エロゲが右肩上がりになっているためエロゲがなくなるということはないだろう。もしかすると同人エロゲがエロゲ業界の中心になっていくのかもしれない。あくまで「かも」だけど。
ユーザーが出来ることで一番なのは買い支えることだが、増税等の金銭的な面で難しいというユーザーも多いだろう。状況は厳しいと思うけど、俺としてはなるだけ買って貢献していきたいと思う。とはいえ来年もここまでの数プレイするのは無理だとは思うが。
来年も様々なエロゲの情報が出ている。ゆずの新作や何より延期に延期と重ねているサクラノ刻も来年発売だ。
今後に期待してエロゲライフを楽しんでいこう。
次回のエロゲ記事はエロクソゲーの予定です。