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穹が凪ぐ音の夢

エロゲの感想や自分の一日を日記みたいに一生懸命、書いてます。

ヘンタイ・プリズン 感想

以下感想
ネタバレ注意
ヘンタイ・プリズン


Qruppoより発売されたエロゲ。
前作、前々作のぬきたしシリーズはプレイ済み。
今作もまたハイテンション下ネタギャグが見れると思うと…期待大。


共通√

タイトルの通り大半が変態で、プリズンに行ってからはもう変態しかいない。状況はシリアスで扱いも通常の犯罪者以上に酷いのだが、言っていることがド下ネタばかりなので緊張感があるけど少し変という謎なバランスがある。
そして相変わらずのパロネタに後半からは変態vs変態の変態な頭脳戦。
監獄内ということだからか派手な肉弾戦バトルはないが、変態ならではの考え方や戦略が伺えて面白い。
…先ほどから変態変態と連呼しているが仕方ない…本当変態しかいないので…それ以外だと下ネタ、ツンデレ、馬鹿、アホ、ヤクザとカオスすぎるのですから…。
ただ前は敵対していたのに次の戦いになると仲間になっている辺りなんか漫画のような展開もあってそこがまた良い。
個人的に一番驚いたのは花丸凛。前作キャラ登場とか予想外でした。ぬきたしの時点でだいぶ屑キャラだったから、あの扱いは何となく納得してしまった。
ヒロインは個人的にノアが良い。あのツンケンしながらも結局ほっとかない所とか、あと単純に可愛い。
サブキャラは小沢がいいキャラしてた。いじめをしていた時からちょっと他の屑とは違うなあと思っていたけどまさかあそこまでフレンドリーになるとは…。

ゲームを作るが理解を得られず懲罰房へ…ここからどういう展開になるのか気になる序盤だった。





千咲都(伊栖未)
伊栖未 ヘンプリ
人と接することに慣れておらず不器用な点は似た者同士の二人。そんな千咲都を柊一郎が友人扱いを超曲解し、望むものをなんでも与え、姫扱いした結果友情を飛び越えて付き合うことになってしまった。まあ千咲都は今まで不幸すぎる生い立ちだったし、周りの人も色々彼女彼氏扱いみたいな感じだったし。

千咲都の過去は家族が早々に亡くなってからは眼のせいで身内に虐げられ、プリズンに来ても看守の一方的すぎる事情で地下へ送られるなどとんでもなく重い。しかもそんな地獄に10年も入れられてたとか…そりゃあハッピーエンドなんか書けないわ。殺したって言っても死ぬ寸前のレベルまで暴力を振るわれてたんだから少しは正当防衛も聞き入れてもよかろうに…まあそこはクソ施設と無能裁判のせいでもあるからなあ…柊一郎も露出で懲役10年だし。そしてそんな千咲都を変な経緯で付き合うことになったとはいえ千咲都のために地下に落とされても闘い続けた柊一郎…そりゃあ惚れるわ。最悪な環境の地下で普通にセックスしてたのは流石の変態だと思う。

前半はゲームの話作りなどで千咲都と交流し、それを夕顔がぶち壊してから因縁が始まり、そこから某カ〇ジの地下王国のペリカみたいな通貨「パコル」を流行らせてからの、ギャンブルバトル…。最初に色々心理戦やギャンブルのための準備をしてから勝負に挑む辺りがまんまカイ〇の沼攻略戦。散々馬鹿みたいな扱いを受けてたわりに読書を始めて以降知恵が回るようで…計算も早かったしもしかして天才タイプなのか柊一郎は。最終的に支配者にまで昇りつめたとは思わなかった…。

夕顔の暗所恐怖症は…後で分かったけど過去の殺されかけたトラウマだったから少し同情はするがそれでも千咲都に対しての扱いの酷さは本当に質が悪いから悪役としか思えない。実際クソ下衆だから心は全然痛まなかったし。
一応部下には慕われていたらしいけどもさ…あまりにも自分勝手すぎる行動でかなり嫌いな奴だっただけに最後に伊栖未に足を舐めさせたのは滑稽でスッとした気分。その一方で樹里亜という底知れぬヤバい奴…今回は味方になってくれてたけど、絶対的にしたら不味い。…というか神の教えのどうのこうのがドスケベってまるで青蘭島の住人みたいだな…。

最後は伊栖未も明るくなり、プリズン内でも幸せをつかむことができて良かったのだが、柊一郎の影響かだいぶアホになってしまっていた…。そんな二人のセックス見せつけられた姉ちゃん可哀そうだったし。
…どうでもいいけど充実した生活を送れるとはいえあの地下で子供産んでどうやって育てるんだ?





ノア
ノア5 ヘンプリ
共通ではツンデレ風で素っ気ない態度で中々可愛いなあ…と思っていたがそれ以上に姉であるソフィーヤ超好きシスコンという予想外。
その姉好きはとんでもなく、犯罪を犯してプリズンに入り洗脳されている(とノアが思い込んでいる)姉を救いだそうとするとんでもない行動力。ソフィーヤの事になると柊一郎以上に周りが見えなくなり、勘違いの連発や挙句に大暴走してしまうほどアホになる等やはり問題ありまくりな女性。ぶっちゃけメンヘラ。
ノア4 ヘンプリ
ヒロインがしていい顔じゃない。

しかしその「姉(ソフィーヤ)も妹(ノア)が好きなはずである」ということを思い込んでしまっているせいで、他の迷惑も一切考えないその姿はまさしく子供だった。そしてソフィーヤもノアの無邪気に散々やられてきた。ソフィーヤが嫌いになるのも分かる気がする。
ただソフィーヤの怒りからようやくノアも色々考えるようになり、一時期は超不安定に成程滅茶苦茶だったけどようやくソフィーヤや周りのことを考えるなど大人になった。…とはいってもソフィーヤに対する歪んだ愛情は変わらなかったが。そこがまたノアらしいというか…

ノア√はソフィーヤの話もメインとなっており、ソフィーヤの過去や何故看守なのかと色々なことが明らかに。共通√で柊一郎に対してひどすぎる態度を取っていたから嫌いな方だったけど、ノアと比べられ、奪われ続けた人生は流石に同情できる…明らかに不幸でそれでもどれだけの努力をしてきたのか。
ただ真人間すぎてカオスすぎる今作では一種の正論枠としても成り立ったのだろう。確かに犯罪者が勝手に他の人達を不幸にさせているのにそれを平然としているのはおかしいし。
ノアの事は大嫌いと言ってはいたが実際は自分も悪いと反省してる部分もあったから本当は物凄く嫌っているということではないのだと思う。現にノアが庇って刺されたとはいえ今までの事をほぼほぼ許してたし…そこはまあ流石の姉という所だろう。…それ以降アホ共のツッコミ役みたいな苦労人になっていたが。

前半は脱獄計画、後半は看守二人を陥れる戦い。そして柊一郎とノアが互いに信頼しつつ好き合っていくというシナリオだ。
最初はただ借りと返すだけのノアも柊一郎のノアの事を支えつつ、全力でノアに応えるその姿は漢。お互い脱獄の中身を言わなかったことは本当に信頼していたんだなあと。
そして看守二人を陥れる作戦を練る準備の最中は姉妹仲が戻った二人や千咲都たちと仲良く準備。一歩間違えたら終わりなのにそれでもこの暖かさはとても面白い良いグループに見えた。…ソフィーヤ滅茶苦茶大変そうだったけど。

最後のソフィーヤが更生した元囚人と出会い、幸せそうに電話をしている時に流した涙をこっちももらい泣きしてしまった。今までやってきたことは無駄ではなかったのだなというのが本当に胸に来る。ソフィーヤが一気に好きになったわ。

ただ作戦に関しては樹里亜に対して滅茶苦茶じゃないか?というか夕顔は完膚なきまでにやられてるけど、樹里亜はあんまりボロ出してないような…?まあ銃で撃たせてたからその時点でアウトか。

ノア√だが実質ノア&ソフィーヤ√という感じ。





妙花
妙花3 ヘンプリ
ヤクザと宗教とドラッグと遊〇王が混ざりあう文字通りプリズン全体を巻き込んだ全面戦争。
案の定シスタージュリアのヤバさは際立っており、電子ドラッグで囚人を狂信者にしまくる超危険人物。夕顔は千咲都√では完全な悪サイドのキャラだったがこの√では実質味方となっており、一応最低限の礼や利用しつつもしっかり助けたりとマシな所も多かった。その一方で樹里亜は何故こうなったのかが分からず、ただの基地外としか言いようがない。演技も相まってかなり怖い人物となっていた。

妙花は分かりやすいほどのヤクザの組長。仁義を重んじ、仲間を家族として助け合う漫画のような良いヤクザ。そんな組長である妙花も真っすぐ道を貫き思い切りの良い本当カッコイイ性格をしている。樹里亜との全面戦争での啖呵も裏切った小沢を助けるその懐の深さも…そりゃ柊一郎も推しになるわな。やられたらやり返すを実現させている辺りも流石の姉さんと言うしかない。
ただそれは仲間がいてこそで孤独になると弱い部分も表に出てきてしまう。周りからどんどん人がいなくなっていく中でただの女の子でいたかったと告白する妙花の辛さも凄く伝わった。だけどそこから樹里亜と対決するために這い上がる妙花は本当に強い女性だと感じる。
絵を描くことが好きでゲームを作る際の絵もノリノリでやってくれそうな所もとても可愛らしかった。

プリズンの囚人サイドを支配していることもあってかヤクザらしく色々な場所を観て回り、ヤクザらしく恨みを持たれた他の囚人に卑劣な攻撃をされ、そして最後はヤクザらしく抗争と絵柄はどうであれ任侠みたいな感じで進んでいた。
しかしその中でもパロは強烈で特に〇戯王ネタが物凄い。なにが凄いって本当に細かいところまでパロにしてくる。アニメの名言やモンスターの名前いじり、召喚法から始まり、果てには卑怯なルール、禁止カード、時と場合といった所までパロってくる。…俺は遊戯〇やってるからネタは殆どわかったけど、これ絶対わからない人いるだろ…。
ただまあここまで突き抜けてしまえば面白いかな。

三羽烏も凄く良い奴ばかりだし、他の√と同じな頭脳戦になるかと思いきや最後は肉弾戦や博打になったり、仲間がいない絶望的な状況をカードゲームやセックスで乗り切ったりと二転三転した展開で非常に面白かった。
敵が明らかにヤバそうな樹里亜なだけに緊張感も半端なかった。

ドスケベ聖教とか結局凛が悪いんじゃねえか…作品越えても本当こいつクズやな…今更だけど。




グランド
絵理子2 ヘンプリ
柊一郎が何故露出に至ったか、裏で牛耳る黒幕等々全てが明らかとなる最終√。
個別√と違いゲームを作ることを最優先にし、三看守長をヒロイン達と共に撃破していく…と同時にヒロイン3人がどんどん堕ちていくまた分かりやすいハーレムシナリオ。個別√ではヒロイン達の弱かった部分を克服させたりするなどしていたが、この√ではとにかく力技(特に樹里亜の洗脳)で解決。敵が何考えてるのかわからないけどとにかくぶっ潰すというシンプルな解決法は見ていてわかりやすく面白かった。
…といった感じで進んでいくと思いきや突然の急転直下な展開。水城は怪しいとは思っていたけどまさかいきなりゲーム禁止&囚人全員を更生不能房に叩き落すということになるとは…予想外。

柊一郎の露出をするきっかけも全てが自分の存在価値をアピールするためであり、親からも友人からも無視され、姉しか構ってくれない状況のせいもあって二重人格(少し違うけど)を生み出してしまうほどの辛い事だらけの子供だったんだなと…そりゃ子供じゃあ露出をそういう風にしか考えられないよな…。だからこそ水城には母のように信頼していたのだし、絵理子先生にも姉のような親しみを感じていたのだなと思うと切なくなってくる。
絵理子先生の涙も反則だわあんなの泣くわ。最初滅茶苦茶疑ってたけど本当に良い人だったんやな先生。
水城 ヘンプリ
極端すぎた今作のラスボス。

水城も確かにプリズンを私物化していた文字通りの敵なんだけど、あれもあれで同情するところもある。ただそれが極端すぎたのが悪かったということで。今の世の中にあるような性犯罪と規制が多い18禁コンテンツは決してイコールではないということをゲーム内に落とし込んだのかなあと感じた。

ようやく大切なことに気づいてからの看守囚人モブを巻き込んでの柊一郎・大脱獄はまさに爽快。かつて敵対していた夕顔や樹里亜もサポートするとか分かりやすい展開だけど熱すぎる。ヒロイン達が助けに来ないのも柊一郎を信頼しているということが伝わってきて素晴らしい。
そして何と言っても最後に柊一郎を助けた面々がNLNS、前作・ぬきたしメンバーとかもう演出が天才すぎる。まさかこんな風に使ってくるとは思わなかった。しかもボイス有りだし。あれほど青藍島に行きたいを思っていた柊一郎が本当に行くとはね…。

前半のギャグ展開の中の良さ、そして中盤の絶望からの後半の大逆転劇と正にブレ幅の多い展開はとても素晴らしく止めどころが分からなかった。
本当に面白かった。





アフター(グランド)

個別√にもアフターシナリオはあったが、こちらはグランド√のその後で、基本は本編で出来なかったエロシーンの補完みたいな感じ。元看守三人も巻き込んでHしている。グランドで色々助け合ったからか割と仲が良くなっていた。特に夕顔がドSながらもツンデレ風なアドバイサーになってたのが驚き。ソフィーヤさんはなんか可哀そう…。樹里亜は色々丸くなっていたが本編と殆ど変わらない暴走っぷりだった。
ただそれよりも柊一郎が露出の罪をしっかり認め、ちゃんと被害者に反省の手紙やお金を送っているのが大人になったんだなと感じられた。絵理子先生も救われて良かった…。

そして締めに持ってくるのが釘谷さん。
グランドでは裏切ってたけど、今まで彼が抱えてきた想いを見てしまったら責めることなんてできない。いけないこととはいえあんなこと言われたら衝動的に殺すのも仕方ないよ…あれは…。
釘谷さんのプリズンでの日々や柊一郎に抱いていた感情を懐かしくしている姿を見ると思わずウルっとしたし、柊一郎が天涯孤独な釘谷さんのために居場所を用意し、彼に生を与え救ってあげたんだなと思うともう感動ですよこれ。
かつて殺人を犯し無期懲役で人生を終えようとしていた人が最後の最後で「成長した子供」に助けられる…最後の坊主にした笑顔は本編で見せなかった最高の笑顔でした。





シナリオ☆3つ

やりたい放題なパロディギャグにブラックジョークは相変わらず。
癖しかないヒロインやモブのハチャメチャ展開も去ることながら、シリアスな所は徹底的に暗くするスタンスはとても良い感じだった。ただ今回はプリズンだったからか結構暗い雰囲気な所も多かった気がする。一度は敗北して絶望しながらも、這い上がって勝利する展開はまさに底辺に落ちた囚人ならではという感じがした。
絵理子先生や釘谷さん周りの話は本当に感動した。今作で活躍するのは子供だったけど、泣けるシーンが多かったのは大人の話だった。
盛り上がりも素晴らしく、特にグランド√は最高なエンターテイメントで面白かったし、個別√も文句なしの出来でとても楽しめた傑作。


キャラ☆3つ

今回露骨に滅茶苦茶なヒロインはいなかった。…つうても爆破好き年上、ハイパーシスコン妹、組長と他のエロゲと比べると十分滅茶苦茶だけど。(感覚麻痺)
個人的に一番好きなヒロインはノア。ただ正直ソフィーヤ攻略したかった…主人公+ヒロイン3人のツッコミ担当という所がすごく苦労人っぽくていつも疲れてる所が可愛い。というか反応がいちいち良すぎる。柊一郎のために泣いてくれたり、助けたりと本当良いキャラ。…本当なんで攻略できないの?
4人 ヘンプリ
いじられキャラなソフィーヤ好き。

夕顔は最初大嫌いだったが、グランドを通してまあありではあるかなと思ってきた。…爪は勘弁してほしいけど。樹里亜は本当ぶれなくて嫌いというかただただ怖い。

主人公の柊一郎はやると決めたら絶対やる一直線すぎる主人公で色々勘違いしながらも常に挑んでいくその姿勢は格好良い。…ただあまりにも真っすぐすぎて怖い所もあったけど。
後、小沢は良い奴すぎる。裏切りもあったけどそれは家族を盾にされたわけで仕方ない部分もあるしな。面倒見良すぎるでしょこの人。処刑寸前の所を最初に助けたのも小沢だし。

モブの名前も性格もかなり遊んでいて面白かった。
ただ看守とか最初囚人の言うことは全部無視みたいな感じだったのになんか仲良くなるの早くない?と少々疑問な所もあったけど。
柊菜子 ヘンプリ
姉も攻略させて?


音楽☆2つ

OPの格好良さは相変わらずでおしゃれ。鎖引きちぎる所からドーンとくるサビは良かった。
EDもまあまあなんだけど、グランドEDがマーベル映画のエンディングみたいな感じでそこもパロったのかなと笑った。


Rシーン☆1.5つ

結構エロいシーンも多く、多人数プレイ系が割と多かった気もする。
主人公が露出魔がからか全裸シーンも多かったのは〇。一番良いのはノア&ソフィーヤの姉妹丼とか。
三看守長もHシーンはあるとは思っていたけど、絵理子先生にもあるとは思わなかった。しかも赤ちゃんプレイとはね。


総合96点

とにかく面白い。もうハチャメチャで。
前作・ぬきたしよりも暗くした分、シリアス要素も多く、そこからの戦いっぷりも個人的にも良かった。
期待値を大きく上回る傑作で正直これ以上のシナリオゲーもう今年こないだろ…と思えるほど。

本当に素晴らしいエロゲです。
ただこれは前作と世界観が一緒だから、先にぬきたしプレイ推奨ですねこれは。





















ヒロイン ヘンプリ


  1. 2022/02/01(火) 17:00:00|
  2. エロゲ感想2022年
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