花梨
声優だったり広報宣伝だったりと色々な場面で活躍するヒロイン。
ガツガツ行くような性格でないためにかなり踏んだり蹴ったりな状況になっていたりするがそこを支えるのは主人公・雅史、しっかりサポートしてまさに「ピンチをチャンス」に変えた。…まあ上手くいきすぎてる気もするけど。
花梨自身もエロゲー声優に誇りを持って挑んでおり、努力も欠かさない真面目な一方、年下の雅史を翻弄するお姉さんな一面もあってそこがまた可愛い。
ラストは正直、親父に持っていかれたなーと。でもまああのノリは好きだったから中々に面白かった。
キャストに決め方や声優業のアレコレ等も知れて中々に良い話でした。勿論恋愛もそれなりにある。…ただまあ顔出ししてなかった声優とはいえあんな堂々としているのは迂闊すぎじゃないかなあ…。
千沙
原画の仕事は優秀な所がある一方、私生活ダメダメなお姉さん。
エロゲーや同人誌等をガンガン買うし、甘い物も飲むわ食うわと欲求に滅茶苦茶素直。特にHに関してはかなり積極的で雅史と付き合い始めてからは仕事そっちのけでHしたりもする。…まあ流石にヤバい時は控えるけど。(エピローグ以外は)
そんな適当に生活していくとぶっ倒れるような千沙を主夫のように管理し支える雅史…という感じで千沙√は進行。そのためか専ら千沙と二人きりのイベントが多かった気がした。
後半千沙が誤爆炎上をやらかすという一番シリアスになりそうな場面も、日頃のファンへの対応もあったからかギャグみたいな空気で済んだためにこの√はかなり平和。むしろ千沙がまた何かやらかさないかとひやひやする感じ。
仕事は出来るがそれ以外が壊滅的という駄目人間さも醸し出していた中々に面白いヒロインだった。
愛
ボディタッチを積極的にしてくるお茶目キャラ。巨乳なのをいいことに小悪魔のようにお色気作戦をしてくる。
それに加えてクラスメイトにばれないように店内で紙袋かぶせたりとか生配信と噓をついて足コキプレイをするなど割とはっちゃけた行動を連発。雅史とのHも大好きで原画の参考になると言いつつも楽しんでいる。
そんな一方で漫画家の父親に対するコンプレックスで自信のない性格だったりと表と裏が激しい。とは言っても父親が嫌いなわけでなくむしろ大好きで、父親も愛の事は大好きな模様。だから終盤のお邪魔虫が愛をハメようとした時も父親やさやかを含め周りの人たちが助けてくれた。…愛が元いた会社の人も別に悪い人ばかりってわけじゃなかったんだな。
序盤は愛がかなりネガネガしてたからどうなることやらと思ってけど、前向きになって以降は千沙√と似たようなイチャラブが待っていたので普通に楽しめた。若干Sな所が見られるヒロインも良いね。
未来
ヒロイン勢の中で一番の年下の学生…とは言っても雅史も学生で幼馴染だから年下とはちょっと違うか。
ネット小説を趣味で書く駆け出しライターでエロゲに対してもかなり抵抗があった一般人らしいヒロイン。ただ子供っぽい言動が目立ち、不利になったるするといきなり怒り出したり泣き出したりと結構面倒くさい性格。特に雅史に対しては甘えすぎており、そのことで若干イラっとくることもあったたがまあだからこそ雅史の事はずっと一途に好きでい続けたのだろうし、やたらと嫉妬深いのも本当に大好きってことだろうし。
未来以外でもさやかとのライター通しのぶつかり合いも見どころの一つ。エロゲライター初心者の未来とライターとしては優秀だが、社長として教育者としてはまだまだなさやかと未来をサポートする雅史やハーデスソフトの面々が何度も衝突しながらも未来が一つの切っ掛けを経てエロゲを完成させていく正にチームというに相応しい感じがした。
メイド姿だったりグルグル目の立ち絵など結構可愛らしい姿が多かった。
さやか
今作における締めとなる主人公の姉√。
他√だと常時テンションMAXなエロゲ超大好き社長だったが、実際は色々なプレッシャーを抱えており、元々は内向的な性格だと判明。メンタルも実はそこまで強くなかったりと等身大の女の子として描かれており色々驚かされた。…最もバッドエンドでかなりショッキングな姿を見せていたけど。
さやかは悪くはないのに延期を強制されあまつさえ適当なことを書かれてネットに叩かれるとかそりゃ病むでしょ…でもファンの応援が今までやってきたさやかの頑張りが認められていた感じがして良かった。
ブラコンっぷりは結構なもので他√ではそれほどでもなかったが、さやか√では寝込みフェラかましたりとかなり暴走。…てかさやかと千沙って元々弟好きがきっかけで集まっていたのか…。
社長として皆を引っ張っていくその全力な姿はかつてさやかが憧れたヒーローのように俺は見えた。
シナリオ☆2.5つ
予想以上というのが今回の感想。
エロゲー会社のあれこれを色々知ることができた。…エロゲーってここまで苦労して作られてるんだなあと勉強になりました。
正に「エロゲーで学ぶエロゲー会社のマニュアル」
個別√もシリアス多めからギャグ多めまで様々で特に花梨√は様々な苦労の壁を越えていく感じがして好き。
ただたまに唐突なパロが入るのは謎。
キャラ☆2.5つ
ヒロインが5人中4人が社会人なだけあって実は姉ゲーだったりする今作。
そして主人公の雅史があまりにも働きすぎて有能すぎる。そしてメイド好きなのが吹っ切れすぎ…未来に当たったりしたけどもそこはまあ仕方ないかと…。
ヒロインは千沙や花梨が好きだった。ただヒロインが下ネタ連発してるからそこが評価分かれそう。
サブキャラはゲスい奴もいれば普通に良い人もいるなど様々。
音楽☆2.5つ
OPの「延期できない!」は結構な電波ソング。というか今作のために作られたであろうOP。イントロから癖が凄いし、なんかすごい駆け抜けていく曲だし凄い耳に残る。
ED「Journey」は割と正統派。通常はDuca版だが、さやか√のEDのみさやかの中の人(桃山いおん)が歌っているのが細かい。歌詞もさやかが歌うと「ああ成程な」と凄い気持ちが伝わってくる感じがする。
Rシーン☆1.5つ
メイド好きの主人公がいるわりに何故かメイドのシーンは花梨1シーンのみ。
シチュや場所も大体は同じような感じ。愛√のように足コキとかもあるっちゃあある。
汁描写が中々だから悪くはないけども。
総合84点
普通にエロゲー会社の教科書として使えるんじゃないかなあと思う。あまり知らないようなことを色々知れた。特に金銭面やマスターアップの真実。
…本当お金かかるんだなあ…。
それと同時に延期しまくってるメーカーは余程金持ちなんだなと…。
……俺も、エロゲメーカーには……入らなくていいかな……。