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穹が凪ぐ音の夢

エロゲの感想や自分の一日を日記みたいに一生懸命、書いてます。

エロゲ感想 水夏A.S+ ~SUIKA~

以下感想
ネタバレあり注意











水夏
CIRCUSより発売されたエロゲ。
D.C.信者であり、曲芸厨でありながら実は今までやってこなかったゲーム。
話は中々面白いと言われるだけに期待。



第1章
伊月2 水夏

過去と未来で交互に展開するストーリー。
過去編は伊月、小夜、彰の恋愛物語、現代編は伊月と彰の再開の物語。

過去編の三角関係はとにかくリアル。伊月は感情をあまり表に出さずにため込んでばかりだし、小夜はそんな伊月を疎ましく思いながらもガンガンアピールするしと中々にギスギスした重い展開。
最初こそ3人仲良くしていたのにここまでエグい感じになるとは…。一応は猫の面倒を見たり3人で遊んだりする等、仲の良いシーンも多かったんだけども。
まあその猫が死んでから一気におかしくなっていった気もする。てか両親狂いすぎでしょ…まさか殺すとか…。
しかも小夜も階段から転げ落ちて意識不明って…。

現代編は最初は穏やかに展開していたが、父親が出てきてから辺りで一気に展開が変化。
過去に何があったのか、父親がどんな過ちを犯したのかが明らかになっていった。
…というより現代編の序盤で「小夜が死んだ」って聞いた時が滅茶苦茶驚いたし。まあ実際は昏睡状態なんだけど。
そして本当に死んでいたのは伊月で、幽霊となっていた。…怪我の治りや祖母の発言とか実は色々匂わせていた所あったんだな…。
伊月が何故霊となっていたのかは彰にもう一度会うためだったんだな…と思うと切ない。
最後に目覚めた小夜に名前も伝えず去っていったのは、関わることでこれ以上不幸を引き寄せないようにしたのか、それとも伊月のためなのか…何なのだろう。

「人の死」というのが心の中にダイレクトで伝わってきた。凄く重い第1章でした。
小夜 水夏
結構ショックだったシーン。


第2章
さやか4 水夏
狂った父親と恨むさやか…と見せかけて実は親子の愛が重要となるストーリー。メインヒロインは明るく天然だけどちょっと変なさやか。蒼司を良く振り回す先輩でたまに見せる照れ顏や料理等で負けず嫌いな点もあるなど可愛らしい。
そんな変な側面の多いさやかだが、村の人々に避けられている状態でも笑顔で居続ける強い先輩。…だけどその笑顔も過去の遺言で生まれた結果だと知り、何とも言えない気分に…。

この√は中々に上手い。ミスリードに完全に引っかかった。
父親・律は散々怪しい行動をしたり、さやか自身も律に殺されるのではないかと怪しんでいただけにあのひまわりの絵は完全に予想外。
部屋の血も律の血の匂いも全て病のせい。さやかを殺そうとしていたわけでなく、むしろ最期に「娘」の絵を書き残したかったという父親なりの不器用で最高の愛を見せたかったのだろう。
後半からさやか視点で物語が展開したけど、さやかが父親をどれだけ怪しんでいるのかを意図的に見せ、律の真実をカモフラージュした見事な物語と言える。
…ただ母親の死を絵に描いていた辺り狂人であることには変わりないのだろう。
さやか3 水夏
ここの言い回し本当に好き。

蒼司もさやかのために文字通り身体を張って助ける男前な行動も多い。
最初から結末を知っていただけに絵の事教えてやれよ!とも思ったけども、まあ完成させるまでは内緒にしたかったのだろう。あの親子のために。

蒼司もさやかも憑き物を全て拭い去り新たな一歩を歩むことができた。
シナリオ的にもキャラ的にも非常に良い√だった。

もう1つの美絵√はさやかと父親も仲直りし、刺される展開はなかったが、代わりに美絵の母親との問題がメインに。
こちらも良い話なんだけど、さやかの扱いが微妙に悪いのが残念。



第3章
透子 水夏
人間の黒い所を全面に出した超ドロドロ√。医者の二宮先生以外は全員ヤバい。
シナリオ自体は短いがその分後半の重さが半端ない。

話としては三角関係。しかし1章のような直接争うようなタイプではなく間接的に排除しようとするえげつないもの。
兄が好き…と見せかけて、実はフラれると自殺未遂を起こすほどに透子が好きで、良和も平然と殺そうとする「茜」
若林先生による暗示や茜の狙いを知った上で、それを利用し良和が他の人を決別させるよう仕向け、自分だけを見てもらうように行動した「透子」
茜が自殺して(本当は生きている)精神が壊れる、若林先生に透子が茜に見えるような暗示をかけられる、最悪茜を選ぶと殺される等とんでもない目に合う「良和」

そしてこの中で一番ヤバいと思ったのが透子。
良和が暗示で透子が茜に見えている時、茜がやりそうな行動を全て演じる。茜に不仲を相談させることで茜を行動的にさせ、さらには失敗させるよう仕向ける。…茜が崖から飛び降りた時もおそらく作戦の一つなのだろう。周りの人間を排除してでも良和を二人きりになりたかったという究極の愛情…もといヤンデレ。
傍から見ると普通なのに、実は相当ぶっ飛んでる。
(一応、水泳部なのに溺れる等ヒント自体はあった)

茜も十分ヤバい奴で、透子の作戦が失敗したとみると良和を殺し、さらには透子に良和の暗示をかけて一緒に過ごすという別ベクトルのヤンデレ。…暗示に関しては若林先生がやったのかもしれないが。


そして透子エンドと茜エンド、どちらのエンドもタイトルは「愛の形」
傍から見ると歪んでいるかもしれない。しかしそれも一つの愛である。例えそこに犠牲があったとしても。
催眠 水夏
やべえわこれ。

最初はさえない良和が自分の感情に引っ掻き回される話だと思ったのに、最初の印象とは全然違う予想外すぎる展開だった。
しかしこれはこれで非常に興味深く、面白い話だった。




第4章
名無し 水夏
色んな場面で頻繁に登場していた名無しの少女をヒロインとした最終章。
名無しの少女はかなりミステリアスな雰囲気を醸し出しているが、実際は子供らしい外見の通りの明るいキャラ。そしてかなりの菜食。肉や魚は食べないが、野菜等は好んで食べる。焼きもろこし食べてる姿は特に可愛らしい。
それもそのはず彼女の正体は死神。それもとびっきり優しい。
元々生きていた動物の肉や魚は食べないというのは、子供ながら命の大切さや命が消える悲しさを知っているからなのだろう。そう思うと何となくやるせない気持ちになる。
後、人形のアルキメデスは何となく父親のような雰囲気を持っていた。

そんな主人公の宏と名無しの少女、そして病気の妹・ちとせに華子といった登場人物を中心とした物語。
色々なことに興味を持つ名無しの少女とそれに振り回される宏…と言った構図なのだが、話自体はかなり重い。とにかく「死」の重みが強い。
名無しの少女の死神としての責務が非常に辛く、どんなに優しくしてくれた旅館の女将さんも死んでしまう等、あまりにも不条理なシステムが何とも言えない。

最終的にエンドはいくつか分かれているが、曖昧に終わるエンドもあって複雑な感じ。
特に華子がスイカを持ってきたエンドは皆集まっていたけど曖昧な表現だった。過去に一度死んだ宏が名無しの少女の「忘れ物」により生き延びた以降の話が何となく分かりづらかった。何故「忘れ物」を渡したのに生きていたのか?千夏の力のおかげなのか?

又、閉幕において今作のタイトルである「水夏」の意味が分かる。
一応納得のいく感じではあるが、「ああ!だからこういうタイトルだったのか!」というインパクトは少ない。…というより本編で何となく察することができたし。

結論として、他シナリオよりも死をメインとした名無しの少女の物語は中々ではあるのだが、ラスト付近がやや難しく、少々理解するのに手こずった。




第0章
0章 水夏
本編の前日談ではあるのだが、殆ど関係ない話。
死神とのたった数日の触れ合いと恋の物語。そして死神の姿が最後に見えなくなる(死の運命が回避される)という地味に新しいパターン。…てか見えなくなることもあるのか…。
両親が愛し合っていないどころか、その息子すらも殺そうとする等かなり危ない家族のように思えた。
ラストは結局主人公が母親の呪縛から解き放たれて前を向いて生きていこうという終わり。
纏まってはいるのだがおまけだからか短い。




シナリオ☆2.5つ

1~4章の話の繋がりが上手い。前の章での選択肢によって、次の章での展開が異なる等作り込みも非常に良く出来ている。
全章通してほぼ人の死を扱った物語になっており、雰囲気自体は非常に重いのだが、それがとても心に響くストーリーとなっている。特に1~3章の完成度は非常に高い。特に3章は素晴らしい出来。
ただ4章が少々微妙だったのが残念。



キャラ☆2つ

各章に主人公とヒロインがおり、さらにそこにサブキャラが1~2人追加されている。
個人的に一番良かったのはさやか先輩。全体的に重い雰囲気の中にあの明るさは清涼剤になった。後は普通に可愛らしいし、ユーモアもある。
ただ1章の主人公の彰の立ち絵が気持ち悪かった。



音楽☆2.5つ

OPもEDも非常に良い。
「Fragment ~Luminous Ver~」も非常に良い曲なんだけど、一番はEDの「そよ風のシルエ」。本当EDらしい感じで良かった。



Rシーン☆0つ

あるにはあるが一切使えないレベル。
まああまり期待はしてなかったからしゃあなし。



総合84点

死をテーマにした非常に完成度の高いゲーム。
各章の構成の上手さもあり、夢中に読み進めてしまった。
昔のCIRCUSはこんな面白いゲームも出していたんだなあ…。
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  1. 2020/11/14(土) 00:07:48|
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