以下感想
ネタバレあり注意

PURESISの新作。
ほぼほぼ表紙買い。ただ声優目当てというのもあったり。
ここのメーカーの処女作だっけかこれは。
シナリオ☆2.5つ序盤は主人公・ヒロがマキナへの愛をきっかけに前を向いて歩いていけるようになる話で、ヒロの事故以降はマキナの話がメインとなっている。そのため中盤以降の主人公はほとんどマキナと言っていい。
中盤のヒロの事故は大雨・車で研究所に向かう等のフラグはあったがせいぜい植物人間くらいだろうと思っていた。まさか死ぬとは思わなかった。そしてヒロの死からマキナが愛を理解するのはなんと皮肉だろう。

ここ切ない。
その後はマキナが並行世界の幼いヒロに夢の中で助言し続けることでアンドロイド研究を格段に向上させる。これにより並行世界のマキナに防水機能やAIレベルの上昇等ヒロのサポートを行ったり、又、事故寸前の日に並行世界のマキナに事故の事を教えてヒロを守ろうとする等、本当に健気でマスター想いな娘と感じる。
ヒロがマキナと一緒にいるために作られた仮想世界はマキナの「永遠に一緒にいたい」という願いに対しての最高の答え。マキナに対する強い想いが凄く伝わってきた。
そしてヒロが助からなかった世界のマキナもちゃんと救済してくれたのは本当に良かった。
ラストのマキナの「心から愛しています」という言葉は、最初は愛どころか人の感情や死も理解できなかったマキナがヒロとの付き合いを経た結果アンドロイドのAIという人工知能という枠を超えての心からの告白かと思うと本当にグッとくる。

アンドロイドが人になった瞬間。
このSF要素を含めた真実の愛の物語は正に映画を見ているような感覚。
欠点は作中内の時間経過が分かりづらいことかな。
キャラ☆3つ
マキナはアンドロイドで人の死もまともに知らないが、色々なことに興味を持ち貪欲に知識を得ようとする姿はまさに子供のような存在。
そして見た目がメイドだからか凄く尽くしてくれる。野菜や虫にすら「さん」付けしてるのが可愛らしい。
後半はヒロとの関係に悩んだりアワアワするなどかなり人間に近くなってた。ヒロに振り向いてもらうために努力をしている所も非常に愛らしい。
そんなマキナの可愛らしい成長も今作の見どころの一つ。

段々と人に近い感情に。
ヒロは序盤の行動がまんま振り向かせたい女性へのアピールだったのが笑えた。最もヒロがマキナを好きになったからこそあの終わりがあるのだが。最初は頼りないような感じだったが、どの世界線でも最期までマキナのために研究を続けたのは本当に一途だなとも思う。

マキナの事を最期まで考え続けたヒロは良主人公。
サブのカレンもプロトも良いキャラしてる。
カレンはたまにおちょくるような態度をとったりするけど面倒見の良い姉のような存在だし、プロトは賑やかしだけどもヒロとマキナの事を大切な友達をして見守っていた等二人ともなくてはならない存在だろう。

このコンビ好き。
音楽☆2.5つ今作のテーマ曲の「QUALIA」はイントロの入りもとても良く、また歌声も素晴らしい。
そして歌詞はそのままマキナの想いを歌った曲。特に「手と手繋いで 夢のオアシスへ」なんかはもう今作のネタバレ。マキナの心情が深く伝わってくる良曲。piano版も凄い好き。
「繋がる心」等、BGMも静かで素晴らしい曲調が多い。
Rシーン☆1つシーン数は4つで、前戯のみが1つ。
ロープライスだから仕方ないとはいえ少々物足りない。
シチュも少なく服装もメイド服と全裸の2種類だけ。あまりそそらなかった。
総評83点ロープライスの割に中々に濃いシナリオで非常に楽しめた。
正に「心を繋ぎ合う純愛ノベルゲーム」というキャッチコピーの通りだった。
今作を「綺麗な作品」と思うのは俺だけだろうか…。
- 2020/07/13(月) 20:12:03|
- エロゲ感想2020年
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