以下感想
ネタバレあり注意

3rdEyeの新作。
前作「ソーサリージョーカーズ」のみプレイ済み。
延期に延期を重ねてようやく発売された今作。
かなり期待しているが、不安もすこしあったり…。
※以下、各章プレイ毎にレビューを書いたもの。
1章
序章のためかレイルロアに住む人やら活動やらなどのチュートリアルがメイン。
専門用語も多めだが、割とすんなり理解できる。辞書もあるし。
大まかな敵や仲間なども大体わかる。…オルシュタット怪しすぎるだろ…。
ラストが中々に衝撃的で続きが気になる所。
レノ視点で話が進んだけど、次章はまた別視点の話になるのだろうか…?
2章
もう一人の主人公、グレイ視点。牢屋からの脱出&フィとの逃走劇。
飄々としてだらしない感じのグレイだが、家族(フィ)のためならどんな汚い手段を使ってでも戦う潔さは男らしい。
家族としての信頼が良くわかる章だった。
敵サイドもどんな状況でも、引き下がらないクインがすげえ厄介な敵という感じがする。
一転二転する勢いのある逃走劇は非常に面白いシーンだった。
3章
再びレノ視点。裏切った後の展開。
モメントが再び使われているということは、一度世界が滅んだということなのだろうか?
ガーデンでの日常から謎の獣等、新たな展開も。
ティルトが自らの正義を迷いながらもそれでもなんとかしようとする強い意志が伺えた。
明確な敵がさらに増え、三つ巴状態。ここからどう展開するのか…。ミリアリスは結局どこ行ったのか…?
4章
またまたグレイ視点。一気に面白くなってきた。
序盤のアホみたいなやり取りも好きだけど、後半の怒涛の展開はやっぱ良いね。レノ&ティルトが登場した時は思わず「おおお!」と唸ってしまった。
グレイのフィを手放す行動は正直軽蔑クラスなものだけど、最後に助けたからまあ良しとしよう。
変態天然機械崇拝女のイースラもあれはあれで外面とのギャップがあって可愛い。
最後のオルシュタットといい、とうとう全員合流したりと物語が一気に動き出しそうで正直ワクワクものです。
5章
ガーデン襲撃からオルシュタットら統制士団との最終決戦。
ガーデンで少し羽休め…かと思いきや怒涛の戦闘、そしてレイルロアへの直接宣戦布告と熱い展開が多い。
まさかオルシュタットのビビりが全ての原因だったとは…。心が誰よりも弱かったのかも。
決着のつけ方が予想外だった。実質フィが全てを終わらせた。フィのメンタル、最強すぎるだろ…。そしてグレイが凄い熱い奴になってた。
ひと段落はしたものの、エルリケイトがいるから油断できない。というかエルリケイトが頭ぶっ飛んでてヤバい。
6章
グレイ視点。今回は家族を中心とした章。
今まで散々好き勝手やってきたイースラもメイン。正直あまりにも態度酷かったから嫌いになりかけてたけど、この章でまあ普通くらいにはなったかな。
グレイの悩みもようやく解決したし、クソゲスも始末したしで、これで一安心…
かと思いきやなんかすごい展開に…。ラストのあれなんなん?てか凄い昔になんかやったってこと?
というかグレイの時計?あれ?違う?…これは次でかなり動きそうだな…。
7章
色々な思惑蠢く章。
敵の肩を持ってしまった辺り完全にレノやらかしたな…。成長してるかと思いきや実はほとんど変化してなかったのか…。
怪しい奴目白押しでとうとうクライマックス寸前という感じ。ミリアリスもようやく吹っ切れたっぽいし、あとはレノ自身の成長かね?
どうやら次が最終章なのかな?どういう話になるのか…。
獣の理由とか歌とかは分かったけど、色々重要な要素が残ってるからなあ…。ラストで回収できるのか?
8章
全ての決着がつく最終章。
最後の三賢人等、色々大掛かりすぎて最初はついて行けなかったが、概ね理解できた。別ゲーで例えるとソサアラみたいな感じか。
今までずっと命令で動いていたレノが略奪を失い、ようやく選択できるようになった。最後のルルニアに背中を押されるところはグッとこみ上げるものがある。
略奪レノの俺様モードってあれがレノの「なりたかった自分」だったのか…凄い納得できる。
グレイの方も暴走しかけたけど、フィの涙のおかげでなんとか止まれたし…というか本当グレイはフィのために生きてるって感じがするな。
ラスボスもラスボスで滅茶苦茶だし…というか自爆なのが納得いかない。エルリケイトもなんか満たされてた感があったし…。
概ね伏線は回収できてたのは良かったけど、最後にレノの笑顔が見たかった。
以上がリアルタイムレビュー。
ここからまとめ感想となります。
評価点
シナリオ
レノが命令しか聞かなくなるきっかけやグレイが過去どうしてああなったのか等気になるところはあった。
しかしそれでも、怒涛の伏線回収や攻防勢いのある(ありすぎる)バトル等かなりの熱量があった。
戦闘以外でも、昨今よくある「~で、~した」などのダイジェスト風でもなく、一つ一つの話を丁寧に進行していたためとても読みやすく、各章の引きの素晴らしさもあり一気にのめりこんだ。
勢いと丁寧、この二つを両立させている非常に面白いストーリーだった。
キャラ
レノサイド
レノとヒロイン二人。
しかし、重要な場面以外は3人皆でいることは少なく、逆に2人でいることが多い。
レノ

(略奪モードです。)
主人公。命令を忠実に守るロボットのような感じ。
戦闘面はぶっちぎりだが、実はかなり危うい。略奪能力を取られたときのショックの大きさがそれを物語っている。略奪能力こそが自らの存在意義だったのだろう。
結局感情こそ完全には戻らなかったが、自ら選択しようとボロボロでも立ち上がる姿は凄く良かった。
略奪レノは「レノの望んでいる姿」という設定は好き。

最後の最後で重要な選択をしたのは、レノが変わった証。
ティルト

レノ側ヒロインその1
最初しっかり者という印象だったが、腹ペコ&所々天然とかなり抜けてるキャラ。
ただそれでも正義一直線でどんな状況・状態でも必ず人々を守り通す姿は好感が持てる。
あとおっぱいは凶悪。

子供らしいところも可愛い。
ミリアリス

レノ側ヒロインその2
自由奔放、勝手気ままなやりたい放題。
最初から最後までハイテンション笑顔でい続けたフィとは別ベクトルの精神的な強さを持つ。
ただそのせいかヒロインらしくない。どちらかというと主人公みたいな…?
グレイサイド
レノサイドと違い、ほとんど3人で行動している。
バランスの良いトリオ。
グレイドリック

もう一人の主人公。スーパー不真面目。
略奪が戦闘向きでない分、ありとあらゆる絡め手で敵を翻弄するトリッキーなスタイル。
フィの気持ちを考えずに手放したり、喧嘩したりなどグレイ株ががた落ちにもなったが、最後のフィの家族に対しての答えがかっこよかったのでまあ少し相殺したかな…。
色々考えているところはかっこいいのだが、日常での行動があまりにも酷すぎて…。グレイ&フィは今作のベストカップル。

この二人は本当好き。
フィ

グレイ側ヒロインその1。持ち前の明るさ、前向きさ、優しさがとてもしみる今作TOPヒロイン。
能力こそ失ってしまったが、グレイを何度も立ち直らせ、5章の戦いを終わらせた最強メンタル。
家族に執着するあまり、闇落ちするんじゃないかと思っていたが、そんなものは杞憂に終わった。
にゃあしゃま可愛いすぎ天使か。
(フィだけCG恵まれてるのは気のせいか…?)
イースラ

グレイ側ヒロインその2
序盤の行動や態度があまりにも自分勝手すぎて怒りを感じた。
グレイに対する扱いもそうだが、仲間を信じずガンガン突き進んだ結果ピンチに陥る等、やらかしも多い。
後半は丸くなったものの第一印象が悪すぎてあまり好きになれなかった。スタイルは抜群だが。
サブキャラ。
屑は屑。女神サマは女神サマと明確にわかりやすいキャラばかり。
そんな中で特に印象に残った3人。
クイン

序盤は敵、後半は味方をとRPGの王道のようなお方。
レズ気質で女王様。ただ騎士のごとく強い意志も持つ。グレイの助太刀として登場した時は凄いテンション上がった。
最初と最後で180°印象が変わったキャラ。
エルリケイト

今作の狂人枠。
変態、変顔、ヤンデレホモストーカーと悉くヤバい要素を兼ねそろえた最強の強敵。
バックボーンからしてドス黒い悪。自身の目的のためなら手段を選ばない完成された悪役。
ルルニア

レノ側の真のヒロイン。
レノを慕い続け、最終決戦もレノの背中を押し勇気を与えたその姿は、ぶっちゃけミリアリスよりヒロインしてね?と思うほど。
俺っ娘というのも評価点高い。
(遊戯王5D'sの遊星とブルーノみたいと思ったのは俺だけでいい)
以上が(一部悪い所はあったが)評価点である。
一方残念な所もあった。
CG面
バトルは熱い、熱いのだが、内容は別。
エフェクトが派手すぎて何が何だかわからない部分もあれば、ただ立ち絵をクルクル回すだけだったり等見ていて良くわからない。
特に、
・数々の技があるがCGの使いまわしのせいで、技の判別が困難なティルト
・立ち絵一つをぐるぐる回すだけのミリアリス
・戦闘エフェクトのみで理解させようとするためか、攻防に一切のテキスト説明がない。
・血だらけのキャラのはずなのに、特に変化なし。
等があげられる。
特にレノには最後のみ血だらけ立ち絵があったのに、他のキャラにはないのはどういうことなのだろう。
バトル面以外でも、
・風呂のシーンのはずが服を着ている。
・登場人物全て服装の差分がなく、1着のみ。
等が印象に残った。
それらの結果、ゲーム内CGの種類は極めて少ない。
当然だろう。使いまわしが多いのだから。
せめて場面場面で特殊なCGを用意してほしかった。
Rシーン
とうとうやってしまったエロイッカイダケ。
前戯シーンは所々あるが、本編では本番なしでED後のみ。しかも各ヒロイン1シーン。
おまけにのっぺらぼうが出現するなど、どこをとっても酷い仕様。
エロゲとして見るのなら完全に失格。

エロが薄いメーカーなのは知っているけど、もう少しなぁ…。
総合90点(シナリオ☆3つ キャラ☆2つ 音楽☆2つ Rシーン☆0つ)
シナリオゲーとしてみるならば中々な出来。
先が気になってどんどん進めてしまうこと間違いない。
次回作も期待できそう。ただもう少しエフェクトを小さくしてくれると助かる…かな。
- 2019/10/31(木) 21:36:25|
- エロゲ感想2019年
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